ChatGPTでタイタニック号の予測をやってみる
以前こちらの記事でタイタニック号の予測を行いました。
全体フローの確認として、用意したデータを元にChatGPTにEDA(探索的データ分析)を依頼し、グラフを出してもらいました。
今回はその続きとして、データセットに問題があった場合の処理についてお話します。
1.欠損値について
EDAしてもらった際に、このようにデータの問題点として欠損の指摘がありました。
欠損値とは
欠損値(けっそんち)とは、データセットにおいて情報が欠けている部分、つまり値が存在しない箇所のことを指します。
データ分析や機械学習の分野では、欠損値を適切に処理することが重要です。
欠損値があるとデータの完全性が損なわれ、分析結果が偏る可能性があり、データ分析や機械学習モデルの性能が低下する恐れがあります。
つまり、適切な欠損値の処理を行うことが信頼性の高い分析結果を得るためには非常に重要です。
<主な処理方法>
1 欠損値の削除:
欠損があるデータをそのまま削除する。データが豊富で欠損値が少ない場合に適しています。
2 代入法:
欠損値を何らかの値で埋める。平均値、中央値、最頻値、または他の予測モデルによる推定値で置き換える方法が一般的です。
3 多重代入法:
欠損値を推測し、それを用いて複数の補完データセットを生成し、解析を行う方法です。
2.欠損値の取り扱いを検討してもらい、対応してもらう
「欠損値の取り扱いを検討して」と、今回使用しているデータに適した方法を知るためにChatGPTに欠損値の検討してもらいました。
すると、いくつか方法を挙げてもらえましたので、「最も適切であると考えた方法で処理してください」と依頼します。
指示通り処理をして、欠損値を補完してくれました。
3.他のデータセットの問題の確認・外れ値について
他にも何か問題ないか聞いてみます。
「欠損値の処理をしましたが他にもデータセットに問題ないか教えてください」と送信すると、下図のように返ってきました。
外れ値とは
データセットの他のデータと比較して非常に異なる値のことを指します。
これらは、測定誤差や異常な事象によって発生することがあり、データの解析や結果に大きな影響を与える可能性があります。
<主な処理方法>
1 外れ値の除去:
データから外れ値を単純に削除する方法です。この方法は、外れ値がデータ収集の誤りや非常に稀な事象によるもので、分析の目的に影響を与える場合に適しています。
2 外れ値の制限 (Winsorizing):
外れ値をデータの他の部分に近づけることで制限します。例えば、上位1%と下位1%のデータをそれぞれ99%点と1%点の値に置き換えることができます。
3 データの変換:
対数変換や平方根変換など、データを変換することで外れ値の影響を減らすことができます。これは特に、データが正規分布から逸脱している場合に有効です。
4 統計的手法による外れ値の検出:
ボックスプロット、zスコア、IQR (四分位範囲)などの統計的手法を使用して外れ値を特定し、その後で適切な処理を行います。
5 ロバストな手法の使用:
外れ値に強いモデルや手法を使用することも一つの選択肢です。たとえば、中央値やトリム平均など、外れ値の影響を受けにくい統計量を利用することができます。
外れ値についてさらに検討する必要があるとのことなので、「外れ値について適切だと思われる処理をしてください」と送信して処理してもらいます。
処理をしてもらえました。
まとめ
ChatGPTではデータの取り扱いに詳しくなくとも、問題のあるデータに対して方法の検討するところから適切な方法の選択してもらい、その実行までを行うことができます。
どこでも簡単にデータ分析ができるのはもちろん、プログラミングが苦手な人でも普段使う言葉で質問や指示を出せば良いので、非常に手軽だったことが見てもらえたと思います。
参考文献
ChatGPT のCode Interpreterでタイタニック号の予測をやってみるhttps://note.com/hamachi_jp/n/n2289a3e88919
Kaggle入門「タイタニックコンペティション」https://www.kaggle.com/competitions/kic-titanic